ミケランジェリ ある天才との綱渡り

 今読んでいるのは、この本です。
ミケランジェリ ある天才との綱渡り (叢書・20世紀の芸術と文学)

 今は在庫なくて販売していないみたいで、図書館で借りました。

 その中に クライバーベートーヴェンの5番の"皇帝"協奏曲をハンブルクで演奏した話(1973年4月8日、9日、11日)が出てきますが、この録音って
 残っていれば、スゴイですよね。クライバーのコンサートの記録サイト 
 クライバーの協奏曲ってリヒテルとのドヴォルザークの競演盤しか聞いたことないので、超〜貴重な記録になるのに。
 どこかに残っていないんですかね。
 ところでコード・ガーベンは結構辛辣ですね。
 “ABM(ミケランジェリのこと)はすべての協奏曲を弾いたことがある、と繰り返し主張していたが、カルロス・クライバーが指摘した、本当に全5曲ともレパートリーに入っているのかという疑問がつきまとっていた。・・・(中略)・・・私個人は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第二番もレパートリーに入っている、という本人の主張をいまでも信じていない。” 

この本を読むとミケランジェリも滅茶苦茶我儘な人だけどクライバーも無茶をする。
 “録音の前夜、カルロス・クライバーが「オランダの作曲家」(ベートーヴェンのこと)のピアノ協奏曲第五番のポケットスコアを私に渡した。赤いペンでぎっしりと書き込みがしてあり、作曲家自身がかつて思い描き、後世に託した様々なことがひっくり返されていた。・・・(中略)・・・指揮者による数々のコメントを、翌朝までにオーケストラの各パート用に写さなければならなかった。”

 で結局録音セッションはなかったのだから、この徹夜の作業は無駄に終わるわけで、こんな人たちと仕事を長期にわたってするのは、
寿命を縮めますね。(~_~;)