『孫の力』
中公新書 孫の力 っていうのを読みました。
ニホンザル や マダガスカルの アイアイ を研究する生物学者が、自分の孫を観察して本にしたものです。
孫に対する愛情に溢れていながら、冷静な観察はとても面白い。お店やさんごっこの描写などで、普通なら、疲れたりして、そこまでしないところで、学者の目を持って根気強く対応することから生まれてくる孫娘の生態は興味深いし、反抗期の生態の描写もとてもおもしろいです。人は犬のように従順ではなく、サルのように反抗的で天邪鬼なものだということがよくわかります。
自分の6ヶ月の娘を見る目も変わってきますね。遊び相手をしていてこちらが少し疲れて、ハイローチェアに寝かすと口をとんがらせたり、「ウー・ウー」とうなって“寝かすなよー” と脅しをかけてくる6ヶ月の我が子にも根気強く相手してみようと思わせてくれる本です。(^。^)
- 作者: 島泰三
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2010/01/01
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
誰かをまねて『ドウジョ(どうぞ)』と言っていた幼児が、それを言わなくなってからあらためて言葉が爆発するように出てくるようになる(適当に解釈しています)。といったことが書かれていましたが、モノマネをしていたのが、あるときから自分で思考して自分の中から言葉をだしてくるようになるという過程でそういうことがあるようでとても面白かったです。ずっと昔に読んだ丸山圭三郎の本の中に出てくる。【身分け】・【言分け】の過程を2歳になるころまでに人はおこなっているのですね。